2010年1月5日火曜日

結社の自由及び団体交渉権、児童労働の廃止等

(2) 途上国における労働者の権利擁護の立場からの主張

 労働者の権利の内容には、強制労働の禁止、結社の自由及び団体交渉権、児童労働の廃止等があり、これは国家を超えた普遍的な基本的人権の1つである。労働者の権利の問題は一義的には主権国家がそれぞれの国において、その実現に向けて取り組むべきものである。国際機関としては、国際的に承認された中核的労働基準を設定している国際労働機関(ILO)がある。国際的な問題としての労働者の権利の確保については、ILOにおいて基本的人権の観点から議論すべきであり、貿易問題と絡めて議論することには十分に注意を払うことが必要である。労働者の権利が必ずしも十分に確保されていない途上国に対しては、原則としてILOや各国の経済協力等を通じて、労働者の権利擁護の観点から支援を行っていくべきである。

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