2010年1月5日火曜日
グローバリゼーションに対する様々な懸念
(2) グローバリゼーションに対する様々な懸念
このような世界経済の発展に伴うひずみに対して、「反グローバリゼーション」という標語の下で様々な懸念の表明がなされている。経済統合の世界的な象徴でもある欧州通貨統合の前夜におけるフランスでは、通貨統合のための諸々の経済政策に対する反発が強まり、1995年末に全国的な労働ストライキで混乱を極めた。国際的な舞台では、1999年11月30日から12月3日にかけてWTO閣僚会議が開催された米国シアトルにおいて、世界中から多くのNGO等が集まり、グローバリゼーション等に反対する「反グローバリゼーション」の主張が展開された。その後もIMFや世界銀行の年次総会といった国際会議が開催される度に、世界から「反グローバリゼーション」を唱えるNGO等が集結し、声高に主張を展開している。「反グローバリゼーション」という標語の下で表明されるグローバリゼーションに対する主な懸念を列挙してみると、第3─1─1表のようになる。この表のとおり、経済問題から社会問題にわたるまでの広範囲な問題が「反グローバリゼーション」の名の下で主張されている。
第3―1―1表 グローバリゼーションに対する主な懸念
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